スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--年--月--日 | スポンサー広告 | とっぷ

No.2 影の王者



新登場人物

瀬戸東也  (せとあずや)
夏目爽   (なつめそう)
田中聡美  (たなかさとみ)






停電の影響で回りは暗く、普段暗闇になれていない目では何がなんだかわからない状況だった。
そんな状態になってから数分間。
さすがにこの歳で怖いということになるのでもなく、その場で一緒に掃除をしていた友人とお互いの安否を確認し合い暗闇にもだいぶ目が慣れてきた。
そのとき、誰か携帯から音がなり、暗闇の中で着信ランプがいように輝いた。
長い銀髪をひとつにまとめている少年「瀬戸東也」の携帯だった。
東也は携帯をポケットから取り出し画面をタッチしメールの送り主を確認する。

東也「あ。秋葉からメールだ。」

秋葉とは、葉呂のあだ名だ。
望が葉呂と初めて会ったときにつけたあだ名で、今ではみんなが葉呂のことを秋葉と呼んでいる。
本人も嫌がるかと思っていたが、「これがニックネームかぁ…。」と、満更でもない様子だったのでよしとしたのだった。

爽「えっ。秋葉君からメール?なになに、何て言ってたの?」

そのメールに興味を注がれたのか薄い茶髪の髪をした少年「夏目爽」が近くにより、話しかけた。

東也「これこれ。」

東也は携帯を傾け、メールの内容を爽に見せた。

From:秋葉
Sub:無題

停電だーーーーーΣ(・ω・ノ)ノ! びっくりっ!
全員集合!!!!!!!
来たれ!!中央ホールまでε=ε=ε=ε=ε=ε=ε=ε= ━( ^O^)━ キ~~~ン

爽「……。」
東也「……。」
爽「秋葉君らしいね。」
東也「ああ。とりあえず行くか。」

さっきまで掃除をしていた教室を出て廊下を歩く。
ずっとエアコンをつけていて、暖かかった教室と違って廊下ではまるで肌を刺すような寒気を感じた。
空気が冷たくて、指先が麻痺してしまいそうだ。
じっと自分たちが掃除をしていた教室は4階の特別教室。
そのため、1階の中央ホールに行くには渡り廊下を渡ってからさらに階段を3階分下らなければならない。
1階の渡り廊下は中庭に面しているためとても寒い。
この季節にそんな寒いのはごめんなので、東也たちは先に渡り廊下を渡ってから階段を下りることにした。
二人でくだらない雑談をしながら歩いていると、3階の踊り場まで着いたところで爽があることに気がついた。

爽「ねぇ。さっきから誰にも会わなくない?」
東也「へ?みんな先に言ってるんじゃないの。」
爽「それもそうかもしれないけどさ。先生たちさ、掃除中に見回りするって言ってたよね。」
東也「あ…。確かに。一回もあってない。」
爽「停電だったらなおさらだよ。普通先生たちが来るはずなのに。なんかおかしいよね。」
東也「…。」

こんな異常な事態になったときは普通教員たちがすぐさま生徒の安全を確認するはずだ。
停電で放送が使えないとしても携帯は使えるのだ。
教師からメールで確認が来てもおかしくはない。
それに、掃除の見回りに来ていないのもおかしい。
全員分の掃除をチェックするにしても時間がかかりすぎだ。
結構長い間掃除をしていたはずなのにこんなにもくるのが遅いはずがない。
二人は何かが怪しいと思い、周りへの警戒を強くしながら暗く、寒い廊下を進んだ。

時刻は午後4時46分

*

1階の長い廊下を歩くと、奥のほうからなにやら話し声が聞こえてきた。

水樹「ああ!!あず。」

水樹がうれしそうな顔をして東也の方に駆け寄ってくる。

和斗「貴様ら!!遅いぞ!!」
椿「もうみんな集まっていますよ。」

もう全員が集まっていたようで、ついた瞬間にほかの皆からブーイングを食らわされる。

東也「ゴメンゴメン。」
葉呂「でも、ほんとに遅いよ。心配したじゃん。」
爽「そんなに遅かった?普通に歩いてたんだけど。」

いくら距離があるとはいえ学校内。
そんなに時間はかからないはず。

水樹「だって皆全員待ってたんだよ。」
守「あれ?待って。まだ拓行達が来てないみたいだよ。」
ゆずる「本当だ。まぁ、そのうちくるだろ。」

ゆずるがそう言い、ほかの全員は拓行たちを待ってまたそれぞれの暇つぶしという名の作業に戻っていった。

時刻は午後4時54分

*

自分の腹部に今まで感じたことのない痛みを感じた。
腹部を見るために顔を下に向けると深々と突き刺さった包丁。
これはきっと内臓にまで達しているだろう。

聡美「あ…。げほげほ!!」

血がこみ上げ、呼吸ができなくなる。
口から血を吐き出し、何とか呼吸をできるようにするが、血は次から次へとこみ上げてくる。
ついにた立つこともできなくなりその場に膝から崩れ落ちた。

聡美「あ…。貴方…。」

目の前に立つ少女を彼女はにらみつけ、その顔を見る。
自分とそっくりなその顔を。
顔の下の辺りで二つに結ばれたベージュの髪。
おとなしげな目に殺意を写しているその顔は自分の顔とまったく同じものだった。

謎の少女「…。」

目の前の少女は何も言わずにただただ倒れている彼女を見下ろしている。
聡美の視界が歪にゆがむ。

聡美「あ…。も…う。……にげ。」

聡美の瞳から光りが消え、もう口を開くことはなくなった。
その姿を少女はじっと見つめ。
にやりとその口の端をあげる。
そして、踵を返しもともと聡美が拓行と一緒に掃除をしていた3-Aの教室まで走っていった。

時刻は午後5時

スポンサーサイト

2012年05月20日 | original-校内鬼ごっこ | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ見せる

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。